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Star Gold スターゴールド

ZANTER JAPANとの始まり

Updated: Mar 12

株式会社ザンター 常務取締役 営業部部長 苗加 博治さん(Hiroharu Noga)



スターゴールドとの出会い


「2年くらい前に、薬師寺さんが取り引きをされていた海外のお客様が、ZANTERに注目をしてくださって、その流れで薬師寺さんから『海外進出を一緒にしませんか?』と声を掛けていただきました。日本製の商品が海外に非常にウケがいいこともあり、我々もなんとか海外に進出できないかとずっと模索していたんです。そういった意味でも薬師寺さんとの出会いは、ありがたかったですね」



まず取り掛かったことは?

「日本のコアなブランドに興味をお持ちになっているオランダのセレクトショップとのやり取りです。海外との取り引きは、その時が初めてでしたし、当然、我々だけでは言葉の問題もありましたので、薬師寺さんに窓口になっていただいて進めていただきました。  結果的に契約までは行き着かなかったのですが、海外のお客様にもZANTER JAPANに興味を持っていただけることが分かって良かったと思います。我々はダウンの会社なので、売れるのは冬場だけなんですね。であれば、日本が暖かい時期は寒い国に向けて販売すれば 良いのではないかという話を社内でもずっとしてきていましたので、薬師寺さんに相談に乗っていただけて本当に助かっています」




他にはどんなことを?

「ホームページを海外向けに立ち上げていただきました。もともとは弊社の紹介と商品の 紹介をしっかり載せたECサイトだったんです。ホームページ でも、『いいモノを作っているのだから、それに見合った写真を載せませんか?』と ファッションの視点からアドバイスをいただき、イメージ画像を使った今のブランドサイトを作っていただきました。ZANTER.JP

撮影はドイツで行なったのですが、予算に合う範囲で努力してくださって、我々では撮れないような写真を使った新鮮なサイトになったと思います」



撮影には同行されたのですか?


「ドイツで活動されている日本人のカメラマンの方にお任せしたので、私は同行していませんが、その方が帰国した際に直接お話をして、商品に共感していただいた上で撮影をお願いしました。それまでは20年以上前に作ったサイトの商品画像だけを入れ替えているような状態で、社内でも、もう少しカッコ良くしたいという話が出ていたんです。どういったふうに変えればいいのか答えがなかなか出せずにいたので、英語の表記を含めて薬師寺さんにリードしていただきながら作っていただきました。ほかにも今の時代に合った形という意味で、インスタでの告知をさらに利用したり、ブランドごとにサイトを独立させるといったアドバイスもいただきました」






ZANTER JAPANのインスタのアカウントも一緒に作ったそうですね。


「はい。もともとアカウントは弊社でも持っていたのですが、レディースのハイミセスゾーンなどと一緒にZANTER JAPANが並んでいるような状態でしたので、それですとアピールが弱くなりますし、それぞれの市場に合った見せ方をしていかないと、お客様も興味を示しづらいということで、ZANTER JAPAN単体のアカウントを作りました。ゆくゆくはホームページ自体もブランドごとに分けていく必要があると思っています。あとは、ヨーロッパのファッションは日本の二歩も三歩も進んでいて、日本は実はこのあたりなのだといったファッションの世界での常識みたいなものから、お客様の反応、世界での流行も教えてくださり、その辺りも勉強させていただいています」





人柄に関してはいかがですか?

「見た目が飄々としていらっしゃるので、第一印象は正直、不安でしたが(笑)、肩肘を貼らずに親身になって話を色々してくださいますし、できないことは頑張ってやりましょうとおっしゃいながらも、ある程度、我々のペースに合わせながらリードしてくださるので、非常に助かっています。本当に真面目な方で、自分だけが得するといった考えはなく、我々と一緒になってブランドを育てながら、薬師寺さん自身も大きくなっていきたいという気持ちが強いのではないでしょうか。こうすればもっと売れるのではないか、知名度が上がるのではないかといったことを薬師寺さんなりの考えで常に提案してくださいます。我々のほうが薬師寺さんのリクエストに応えられていない部分が多々あるので、申し訳ないなと思っていますが」



リクエストとは?


「例えば今ですと“サステナビリティ”というテーマに対してですね。会社としてメッセージを出してくださいと1年以上前から言われているのですが、正直、まだ我々の会社では実現できておらず、どう変えていけばいいのか考えているところです。大企業は当たり前のように全てを網羅した形で出来上がっていますが、我々はまだまだなので、『できることからやればいいのです』と薬師寺さんからは言われていて、サステナビリティというテーマはあるものの、なかなかそこに辿り着けない状態です。市場として要求される前に一歩でも二歩でも先に行かないといけないとは思っていますので、このコロナ禍で時間的な余裕がある時にこそ、こういった宿題を片付けて行かないといけないなと思っているところです」




最後に、ZANTER JAPANさんと同じように海外進出を考えている方たちに何かメッセージはありますか?


「外部の方にプロモーションをお願いする場合、普通でしたら費用対効果といった話が当たり前のように出てくると思うんですね。例えば“今年は何着売る”といったふうに、まずは利益を考えてくださいと言われると思います。でも薬師寺さんは、我々の規模を考慮してくださって、そこに時間を割くよりは、今は良いモノ作りに時間を割く時期だと言ってくださいます。我々は小さな会社なので、多額の出資はできませんし、スモールスタートで費用をかけずに進めていって、上手くいけばどんどんそこに投資をするというふうに、その都度、考えるようにしているんです。逆に言えば、いつでも撤退できる状態で、薬師寺さんとご一緒している限りは、そういったスタートの仕方が可能ですし、資金面に関して『うちはここまでしかできません』といった話をさせていただくと、それに合った形での動きを提案してくださいます。商売として成り立っていらっしゃるのかこちらが心配になるくらいですが(笑)、薬師寺さんを販売部門の同じ仲間のように感じさせていただいています」



Message

「我々としては『逃がさへんで』という気持ちですね(笑)。今の状態で満足しているわけではなく、もっと伸びたいという気持ちを120%持っていますので、見捨てずにこれからもお願いできればと思っています。お金はなくても体を動かして(笑)、知恵を絞って薬師寺さんに付いて行きますので、よろしくお願いいたします」


株式会社ザンター

現・東洋羽毛工業株式会社のウェアグッズ部門の分離独立により、1973年に「株式会社ザンター」を設立。1981年以降、アウトドア、レディース、メンズ、ルーム、インナーファッションのブランドを発表し、2014年、南極観測隊のワークウェアを背景にした新ブランド「ZANTER JAPAN」を発表。機能性、ファッション性に優れたダウンウェアを提供し続けている。





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